カメラマンの持ち込みに厳しい式場での交渉術

こんにちは、ウェディングフォトグラファーの松元馨(まつもとかおる)です。

カメラマン持ち込み禁止の式場では、式場のカメラマンを利用するか、ゲストとして外部カメラマンを招待した上で撮ってもらうかの二択になります。

式場カメラマンの写真やサービスに満足できそうなら問題ありませんが、この記事を読んでいる人の多くは何らかの不満を抱えているのではないでしょうか。

そこで今回は、持ち込みに厳しい式場での交渉方法をお伝えします。
プランナーの説明にありがちな言葉を挙げながら、具体的にどんな主張をしたら効果的かを考えていきます。

式場がカメラマンの持ち込みを嫌がる理由

持ち込み禁止の式場の多くは、「持ち込みカメラマンによるトラブルを避けるため」という説明をしますが、それは建前です。
本音は「式場カメラマンを利用してもらうことによるマージンの発生と売り上げの確保」にあります。

詳しくは、以下の記事で解説しています。

交渉に入る前に

「持ち込みを認めてもらうこと」のみに固執しない方がいい

これから具体的な交渉方法をお伝えしていきますが、そのゴール地点を「式場に持ち込みを認めさせること」のみに絞らない方がいいです。

交渉の結果、持ち込みは認めてもらえなかったけど、「式場カメラマンの中から合う人を選ばせてもらえた」「カメラマン本人との打ち合わせに応じてもらえたので安心して当日を迎えることができた」など、式場カメラマンに対する不満を解消するための努力を式場にしてもらえたというケースもあります。

交渉をしていると感情的になってしまいがちですが、ご自身の中で大きな問題になっているのはどんなことなのか、式場からの回答(対応)はその問題を解決してくれるのかを二人で冷静に考えながら、妥協点を判断しましょう。

初心者ではないことを匂わせておくこと

交渉にあたって、「写真にこだわりがある」「ウェディング業界やプロカメラマンの知り合いが身近にいる」ということを、嘘でもいいから匂わせておくべきです。

何も知らない初心者ではなく、「写真購入の大事なポイントを知っている新郎新婦」であると式場に認識されることで、曖昧な説明やごまかしが通用しないと感じさせる効果が期待できます。

また、最終的に交渉に応じてもらえない場合でも、「こだわりの強いあの二人に下手なカメラマンを割り当てたらどんなクレームになるかわからない。安定していい写真を撮るカメラマンを割り当てておこう」とハズレくじを避けることにもつながります。

強い要求をすることでクレーマーだと思われたくないという人へ

これからご紹介する交渉方法の中には、「嫌な言い方」と感じるものもあるかもしれません。
そんな交渉をして式場にクレーマーだと思われるのが嫌だという人もいるでしょう。

格安業者に対して、手厚いサービスを要求するのはクレーマーです。

でも、あなたが式場から請求されるのは、十万以上の高額な料金です。高額な料金に見合うだけのサービスを要求するのは、クレーマーとは言いません。

その辺りのお話について、詳しくは下の記事をご覧ください。

成約後に初めて持ち込みについての詳しい説明を受けたら

先にお話した通り、持ち込み禁止の主な理由は式場の金銭的な利益です。
ですので、成約までは持ち込みに関する明確な説明を避けて、成約後に初めて持ち込み禁止であることを新郎新婦に伝える式場もあります。

その場合には、以下の主張をしてください。

式場のアピールポイントだけでなく、私たちにとって不利益となる可能性があることも最初にはっきりと教えてくれなかったのはなぜ?
持ち込み禁止とわかっていたら、最初からこの式場を選んでいなかった。

↓(以下の要求へ)

「持ち込みを認めてほしい」or「式場カメラマンのサービスの質を上げてほしい(担当者を事前に選ばせてもらう。担当カメラマン本人との打ち合わせをしてもらうなど)」

式場からのありがちな説明に対する交渉方法

「指名できるからお二人に合うカメラマンを選べます」

カメラマンの指名制のある式場で、このような説明を受けたら、在籍しているカメラマンの総数を確認した上で、あなたの結婚式の日に空いているカメラマンが何人いるのかを尋ねましょう。
その上で、以下の主張をしてください。

【既に複数人のカメラマンが指名不可となっている場合】
大抵腕のあるカメラマンから依頼されていくものだと考えられますが、既にこれだけのカメラマンが指名不可となっているのなら、「指名制があるから安心とは言えないのでは?」

【まだ指名できるカメラマンが多いけど、気が進まない場合】
私たちが当日にリラックスしてカメラの前で笑うために重要視しているのが、「カメラマンとの人としての相性」です。
カメラマンの人柄や相性を事前に確認する場もなく、依頼を決めることはできません。

「外部カメラマンは慣れてない。うちのカメラマンはベストポジションを知り尽くしてます」

カメラマンの指名制がない式場でありがちな説明です。
そんな場合には、以下の主張をしてください。

【主張1】
確かにベストポジションを知っていれば、絵になる整った写真を効率的に撮れるでしょう。
でもそれは、どんな新郎新婦の結婚式でも「何をどこから撮るか」を最初から決めているということ。
そういう作業的な撮影を求めているのではなく、「私たちが何を求めているのか」をカメラマン本人に丁寧にヒアリングしてもらった上での臨機応変な撮影をしてほしい。

【主張2】
私たちが重視しているのは、同会場での経験よりも、私たちがカメラの前で安心して笑えるような人柄のカメラマンであることです。
事前にカメラマンを選べず、本人との打ち合わせもない中で、私たちの「いい表情の写真」を撮ることを約束できますか?

式場サイトの挙式レポページや式場公式のインスタアカウントなどで「カメラ目線で表情の固い新郎新婦の写真」を見つけられれば、より説得力が増します。ロケーションはいいのに表情はイマイチという写真は、思った以上に多いものです。

「リクエストはプランナーから担当カメラマンに伝えておくので安心してください」

カメラマン本人との打ち合わせがない式場にありがちな説明です。
この説明に対しても、「事前に信頼関係を築けていないカメラマンが私たちのリラックスした表情を撮れるとは思えない」という主張をしましょう。

また、以下のような別の角度の交渉方法もあります。

当日撮影を担当する本人に、私たちの雰囲気、結婚式への思いを直接知ってもらった上で撮影に臨んでほしい。
プランナーではなく、写真の専門家にリクエストを引き出してもらいたい。

いずれの交渉にも応じてもらえない場合は、事後対応の確認を

これだけの交渉をしても、持ち込み禁止は変わらず、式場カメラマンに対するお二人の不満を解消するための何らかの提案もされない場合には、次の主張に進みます。

これだけのリスクを抱えながら「私たちに合うかどうかが事前にわからない式場カメラマン」を高額な料金を支払って利用した結果、満足のいく写真にならなかった場合には、どのような対応をとってもらえますか?

クレーマーみたいで嫌だな…と思うかもしれませんが、こちらの本音として、次の主張も忘れずに。

失敗した時の補償が目的でこんなことを言っているのではありません。
そうならないように、私たちが式場のカメラマンに対して感じている不安・不満を少しでも解消するためにできる努力をしてほしいのです。
それが難しいのであれば、持ち込みを認めてください。

「口外しないから」の一言が、式場の態度を軟化させることも

本来行っていない例外(持ち込みを認める、式場カメラマンのサービスを手厚くするなど)を認める際に式場が恐れるのは、他の新郎新婦にその例外を知られてしまうことです。

ですので、式場が対応を迷っているときに次の内容をこちらから付け加えることで、式場の態度が軟化したケースもあります。

「今回例外的に認めていただけるのなら、このことは決して口外しません。
ネットに写真も公開しませんし、カメラマンにも公開させません

交渉の結果、持ち込みを認めてもらえたら

交渉の結果、カメラマンの持ち込みを認めてもらえても、安心するのはまだ早いです。

ネットで気軽にコンタクトをとれる外部カメラマンは、サービス内容もスキルや経験も様々。

下の記事では、カメラマン選びのポイントをまとめています。合わせてご覧ください。

持ち込み禁止の式場に持ち込みを決行したら、どれだけの写真を撮れるか

持ち込み禁止の式場に外部カメラマンを持ち込むには、カメラマンを一人のゲストとして招待する必要があります。
その場合、業者としての持ち込みと比べると、立ち入り禁止エリアや撮影禁止の場面が出てきます。

具体的にどこまでの撮影ができるのかを、下の記事にまとめています。合わせてご覧ください。

おじいちゃんと談笑する新郎新婦
写真で解説!ホテルメトロポリタンエドモントの結婚式|クリスタルホール
持ち込みカメラマンによるアーフェリーク白金での集合写真シーン
カメラマン外注禁止の式場に持ち込みを決行したら、どれだけの写真を撮れるか?
ウェスティンホテル東京の階段で笑う新郎新婦
写真で解説!ウェスティンホテル東京の結婚式|チャペル挙式
バンド演奏をする新郎と友人
写真で解説!メゾンプルミエールの結婚式|披露宴編
スクリーンを笑顔で見つめる新郎新婦
結婚式のカメラマンには「100点の写真撮影」よりも大切なものがある
余興なし歓談メインの披露宴を、友達にも家族にも楽しんでもらうために