持ち込みカメラマンの選び方【失敗のリスクを極限まで減らすために】

ウェディングフォトグラファーの松元馨(まつもとかおる)です。

式場カメラマンではなく、持ち込みカメラマンを利用する場合にはカメラマンの手配を新郎新婦自らが行うことになります。

好みのカメラマンを選べるのは大きなメリットですが、外部カメラマンの中にはプロだけでなくアマチュア〜セミプロも混在しているため、スキルもサービス内容も様々で、何を決め手にすればいいのか悩んでいる人も多いようです。

そこで今回は、カメラマン選びの際に「失敗のリスクを減らすために確認しておくべきポイント」をまとめてご紹介します。

持ち込みルールの確認は成約前に

カメラマンの持ち込みには、「持ち込み料金」と「撮影内容の制限」が発生することが多いです。後から「そんなの聞いてない!」とならないように、必ず式場選びの段階で持ち込みのルールを確認しておきましょう。

(式場への事前確認の詳細はこちら↓)

ネットでのやりとりだけで依頼を決めてはいけない理由

カメラマンが選んだベストショット集では本当の実力がわからない

カメラマンのWebサイトやSNSに掲載されている写真は、大量の撮影データの中からカメラマン自身がセレクトしたベストショット集です。

このベストショット集は、ときに「カメラマンの本来の実力以上の印象」を見ている人に与えてしまうことがあります。

仮に1組の新郎新婦に渡した800カットの写真のうち、完成度の高い写真が10カットしかなくても、その10カットだけを抜き出して並べれば「安定していい写真を撮るカメラマン」に見えてしまいます。

ネットで公開されている写真は、あくまでもカメラマンの一面に過ぎないということを忘れないでください。

ポーズ写真を大量に公開するカメラマン、挙式・披露宴撮影の腕は…

カメラマン選びの失敗として、「ポーズ写真は素敵だったのに、挙式・披露宴の写真はイマイチだった」というケースがあります。

多くのカメラマンは挙式・披露宴の写真よりも、前撮りのようなポーズ写真を重点的に公開しています。ポーズ写真は、新郎新婦の立ち位置や姿勢などをカメラマンが指示して演出する撮影なので、カメラマンの個性をアピールしやすいのが主な理由です。

一方で、挙式・披露宴では、新郎新婦の立ち位置をカメラマンが指定することはできません。場をカメラマンが仕切るのではなく、プログラムの流れにカメラマンが適応する力が求められる。つまり、挙式・披露宴撮影では、ポーズ写真撮影とは全く異なるスキルが必要になるのです。

ちなみに、結婚式当日の撮影開始から終了までの8時間の中で、ポーズ写真撮影は合計で1時間もありません。これではいくら魅力的なポーズ写真を撮ってもらったとしても、挙式披露宴の写真がイマイチだったら、後悔が残るのは当然です。

好みのポーズ写真を公開しているカメラマンを見つけたら、必ず「挙式・披露宴の写真はどんな感じだろう?」という意識をもつようにしてください。

家族と記念撮影をしながら大笑いする新郎新婦

気になるカメラマンを見つけたら、6つの確認を

ネットで候補となるカメラマンを見つけたら、まずは次の6つの確認をしておきましょう。後の失敗のリスクを、大幅に減らすことができます。

  1. 撮影を2台以上のカメラで行っているか
  2. 使用しているカメラは、2つのメディア(SDカードなど)に同時記録ができるものか
  3. 1日1組限定か
  4. 事前にカメラマン本人との打ち合わせをしてもらえるか
  5. 過去の持ち込みカメラマンとしての撮影件数
  6. 依頼前に「一組の新郎新婦に納品された全てのデータ」を確認させてもらえるか

それぞれの項目について詳しく見ていきましょう。

撮影を2台以上のカメラで行っているか

アマチュア〜セミプロのカメラマンに多いのが、1台の高級機で撮影を行なっているケース。もし結婚式の途中でカメラが壊れたら、撮影を続けることができません。

プロにとっては大前提のことですが、必ず複数台のカメラで撮影してもらえるかを確認してください。

使用しているカメラは、2つのメディア(SDカードなど)に同時記録ができるものか

この確認は、データ消失の事故を避けるために必要なものです。

プロ用の上級機は、複数のSDカードをカメラに入れて同時記録ができるようになっています。片方のカードが壊れても、もう一枚のカードに同じデータが残っているので、データが完全に消えるリスクを大幅に減らすことができるのです。

プロの世界では当たり前のことですが、セミプロのカメラマンの中には一枚のカードにしか記録できない中級機以下のカメラを使っている場合もあります。

念のために「使用機材が複数のカードに同時記録できるものか」を確認しておきましょう。

撮影は1日1組限定か

1日に複数の結婚式撮影を受けているカメラマンだと、何らかのアクシデントで1件目の終わりと2件目の始まりの時間が重なった場合に一部の撮影を省略されてしまうことがあります。
最初から最後まで撮影してもらうためには、1日1組限定の約束が必要です。

事前にカメラマン本人との打ち合わせをしてもらえるか

リクエストを伝えるだけでなく、あなたの結婚式への思いをくみとってもらった上で撮影に望んでもらうために、打ち合わせの有無を確認しておきましょう。

間に人をはさまずにカメラマン本人と打ち合わせをすることで、安心して当日を迎えることができますし、心的な距離が縮まるので、当日にカメラの前でリラックスして笑えるようになります。

過去の持ち込みカメラマンとしての撮影件数

式場によっては、持ち込みカメラマンに非協力的だったり、撮影に必要な情報を共有してくれない場合もあります。

そのような状況の中でも、撮影に必要な交渉をしたり、初見の空間で撮影ポジションを臨機応変に判断するといった独特のスキルが持ち込みカメラマンには求められます。

これまでに持ち込みの立場でどの程度の撮影経験があるかを確認しておきましょう。最低50件程度の撮影経験があればOKです。

依頼前に「一組の新郎新婦に納品された全てのデータ」を確認させてもらえるか

私も含めて、カメラマンのサイトに公開されているのは、大量の撮影データの中から選び出されたベストショット集です。

でも、あなたが実際に手にするのは、「結婚式1件分の数百枚の写真」です。

美化されていないカメラマンの本当の実力を知るために、「過去の撮影データの中で、一組の新郎新婦に納品された全てのデータ」を見せてもらえるかを確認してください。

依頼を決める前に、必ずカメラマンとの顔合わせを

上の5つの確認がとれたら、顔合わせのお願いをしましょう。カメラマンとの顔合わせの目的は、次の2つです。

  • 人柄・相性を確認する
  • 美化されていないカメラマンの本当の実力を知る

顔合わせをせずに依頼を決めるのは、「見学をせずに式場を決める」「試着をせずにドレスを決める」のと同じくらいにリスクが高いことだと考えてください。

人柄・相性を確認しよう

カメラマンの人柄を好きになれなければ、結婚式当日にカメラの前でやわらかく笑うことはできません。

担当カメラマン本人と実際に顔を合わせて話す中で、相性を確認しましょう。

ネットで公開されていない写真を見せてもらおう

先にお話したように、「一組の新郎新婦に納品された全ての写真」を確認させてもらうことで、美化されていないカメラマンのありのままの実力がわかります。

見せてもらう写真は、できるだけあなたの結婚式と近い雰囲気のものをリクエストしてください。
挙式会場や披露宴会場の環境(広さ、外の光が入るかなど)、ゲストの人数や年齢層、プログラム内容などを伝えた上で、雰囲気の似ている結婚式のデータを用意してもらいましょう。

あなたの式場が持ち込みカメラマンの撮影に対して何らかの制限を設ける場合は、必ず過去に同じ制限の元で撮影した写真を確認させてもらいましょう。
例えば、「挙式中はゲスト席からの固定撮影」という制限のある式場への持ち込みカメラマンを探しているのに、「チャペル内を自由に動きながら撮影した挙式の写真」を見せられても参考になりません。

結婚式の不安や演出のアイデアなどの相談に乗ってもらおう

顔合わせの直接の目的ではありませんが、結婚式についての不安や悩みなどを、プランナーとは異なる立場のカメラマンに相談できるのも、顔合わせのメリットです。

「フォトラウンドの時間が長いとゲストは退屈する?」「限られた時間でみんなが楽しめるゲームってない?」のように、抱えている悩みがあれば、気軽に相談してみましょう。

カメラマンは結婚式当日に新郎新婦と終始一緒にいる数少ないスタッフなので、現場目線のアドバイスをもらえるはずです。

複数のカメラマンに会いに行って、異なる意見に触れよう

できる限り、複数のカメラマンに会いに行くことをお勧めします。時間はかかりますが、カメラマンによって写真も人柄も価値観も大きく異なることがわかりますし、式場への交渉方法など役に立つ情報のストックを増やすことにもつながります。

もし同じような条件のカメラマンで迷ったら、最終的には人柄で決めてOKです。当日に会うのが楽しみになるようなカメラマンを選べば、きっとカメラの前にリラックスして立てるはずですよ。

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