KAORU MATSUMOTO Photographer

褒めるとは、子どもに「あなたの姿を見ていたよ」と伝えること

子どもを褒めて伸ばしましょう。
そんな話を一度は耳にしたことがありますよね。

でも具体的にどんな言葉を子どもにかけたらいいのかわからない。
「えらーい!」「すごーい!」とオーバーリアクションをとるのは恥ずかしい。

そんな人にオススメしたいのが、あなたが目にした子どもの行為をそのまま言葉にしてあげる方法です。
例えば、「自分で靴を履けたね」とか「車のおもちゃ、お片付けできたね」というように。

子どもの行為を言葉にする、ただそれだけ。
これなら簡単にできる気がしませんか?
ぜひやってみてください。

やってみるうちに、実際はそれがとても難しいことであると気づくはずです。
これ、子どものことをよく見ていないとできないんです。
靴を自分で履いたのか、他の人に手伝ってもらったのか。
おもちゃを自分のものだけ片付けたのか、他の子が使っていたものも片付けたのか。

子どもを褒めるというのは、一つの結果を切り取って評価することではなくて、そこに到るまでの子どもの姿を「私(大人)は見ていたよ」と知らせることだと思うんです。

頑張っているところを大好きなお母さん(先生)が見ていてくれる。
認めてくれる。
だからまた頑張ろうと思える。

子どもをじーっと見続けていると、揺れ動く気持ちに気づくことがあります。

2つの靴を前にした子どもが「むずかしそうだな、でも自分で履いてみようかな」と葛藤しながらも手を伸ばす。
苦労してようやく片方だけ履けた。
でもそこで、「靴を履くのって大変だな、ママに手伝ってほしいな」と考える。

そんな子に、あなたならどんな言葉をかけますか?

ある人は、「靴を一つ履けたね」と言う。
またある人は、「一つしか履けなかったね」と言う。

このブログの中には、私が保育士として遭遇した子どもの姿に触れている記事があります。記事の公開にあたり、個人の特定につながらないよう必要に応じて人物の情報や状況を類似のものに置き換えています。