2歳児クラスの子どもたちと公園に散歩へ。
公園のベンチには中年男性が一人、うなだれている。
念のため、保育士たちは子どもがベンチに近づかないように目を配る。
砂場で遊んでいた一人の女の子が、ふとベンチの男性のところに走っていった。
あわてて保育士も後を追う。
女の子は心配そうな顔で「おじさん、大丈夫?」と尋ねる。
男性は顔を上げると「あぁ…うん、大丈夫だよ」と言葉を返した。
すると女の子は「そっか、よかった!」と明るく笑った。
つられるように男性のほほも緩む。
「得体の知れない危険かも知れない男性」という見方しかしていなかった自分がちょっと恥ずかしくなった。
仕方のないことではあるんだけど。
いつもいつも、子どもに気づかされることばかり。