「子育ての写真」

親子の日常を残すこの写真に、撮影料金は必要ありません。 この写真は、保育士でありフォトグラファーでもある私からの小さな贈りものです。

あるお母さんがこんな言葉をこぼしました。

「いつも怒ってばかりの私は、子どもにとっていいママでいられているのでしょうか。夜に子どもの寝顔を見ていると、そんな自分が嫌になってくるんです。」

保育士とはいえ私には家庭での子育て経験がありません。そんなお母さんの気持ちを、ただ聞くことしかできなかったもどかしさが、今でも胸の中に残っています。

「いいママ」って、どんなお母さんなのでしょう。いつも優しくて、笑顔の絶えないお母さん?いや、それだけではない気がするんです。

毎日の生活の中で、あなたが子どものために無意識にやっていること。誰かが褒めてくれるわけではないけれど、子どもを思う気持ちが込められたさりげない行為が、日常の子育ての中にはきっとたくさんあると思うんです。私が残したいのは、お母さんのそんな姿です。

その手に込められたもの

幼い頃のお母さんの手を覚えていますか。私の記憶にあるのは、頬をなでてもらったときの包みこまれるような感触です。あの頃、とても大きく感じたお母さんの手。そこに込められていた子どもへの思い。

ときには、大きなパンをちぎってくれたり

やさしく眠らせてくれたり

背中をそっと、支えてくれたり

元気を、分けてくれたり。

見守るということ

振り向くと、そこにはいつもあなたの眼差しが待っている。たったそれだけのことが、子どもにとっては何よりも嬉しいようです。

砂あそびに夢中のときも

大好きなケーキを食べているときも

ふざけあっているときも

いつだって、見ていてくれた。

「咲いてたね」

ただそれだけの言葉が、嬉しかった。

泣いたり笑ったり怒ったりしながらも、毎日子育てに奮闘するお母さん。そんなご自身の姿を、少しだけ離れたところから、優しい目で振り返るきっかけになることを願っています。
そしていつかお子さんが大人になったら、「子育ての写真」をぜひ見せてあげてください。子育ての中でお母さんとお父さんがしてくれたたくさんの当たり前のことを、特別なこととして振り返ってもらえたなら、私にとってこんなに嬉しいことはありません。