ポートレート撮影中のセクハラトラブル。
「撮影中にポーズの指示を装って体を触られた」
「知らないうちに下着を盗み撮りされた」
カメラマンとモデルが一対一となる個人撮影の場では珍しい話ではありません。
そこで今回は、過去にカメラマンからのセクハラ被害にあったことのある現役モデルに「今、具体的にどんな方法で身を守っているか」を聞いてみました。
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SNSアカウントのタグ付けで信頼性を見る
撮影依頼の9割がインスタ・TwitterなどのSNSだというポートレートモデルのAさん。
撮影を受ける前に、カメラマンのアカウントのどんなところをチェックしているのでしょうか?
カメラマンのSNSアカウントがモデルからどのくらいタグ付けされているかを確認してます。
モデルからのタグ付けが少ないカメラマンは、トラブルでモデルとの関係がこじれてるかもしれないので、関わらない方がいいです。
モデルからのメンション・タグ付けは、確かに信頼性の一つといえます。
でもたくさんフォロワーがいて、モデルからも大量にタグ付けされているカメラマンだからって、安心してしまうのは危ないです。
2022年に大阪で、準強制わいせつの疑いで逮捕されたカメラマンのものと報道されているアカウントは、フォロワーが8000人、フォロー700人でタグ付けもたくさんされています。
顔も名前もわからない初対面のカメラマンなら、アカウント情報は参考程度にしておきましょう。
弁護士や警察の存在をチラつかせる
ポートレートモデルをする中で、撮影中に体を触られたことが何度かあるというBさん。
雑談の中でさりげなくガードを固めるコツを教えてくれました。
当日雑談の中で、次のセリフを言うようにしています。
「男性カメラマンさんとの撮影を、一緒に住んでる兄が心配してるんです。たぶん弁護士(または警察)やってるせいで、いろいろ敏感なんですよね。DMの感じだといい人っぽいから大丈夫、って言ったんですけどね。今日お会いしてみて、やっぱりいい人そうだったから安心しました」
相手を持ち上げつつ、こちらの身内に犯罪に敏感な人間がいることをほのめかして、防犯効果を狙ってます。
家の場所を聞かれたときのごまかし方
撮影中は感じのよかったカメラマンに後日職場の近くで待ちぶせされ、危ない目にあったことがあるというCさん。
撮影後のストーカー被害を防ぐポイントを聞いてみました。
誰がいつストーカー化するかわからないから、自宅や職場のエリアは絶対に教えません。
雑談の中で聞かれても、「秘密です!」と笑顔で流してます。
それでも軽いノリで聞いてくるカメラマンには、「〇〇さんはそんな人じゃないと思うんですけど、昔ストーカー被害にあったことがあって、初対面の方には家の場所を言わないようにしてるんです。ごめんなさい」と伝えることもあります。
すかさず「カメラマンさんが住んでるのはどんな街なんですか?」と相手に喋らせる流れにつなげて、空気が悪くならないようにしています。
身の危険を感じたときの一言
人通りのない場所での撮影中に、カメラマンから体を触られたというDさん。
危ない目にあったときに、その場を抜け出す方法を教えてくれました。
ポーズの指示に見せかけたボディタッチがひどいカメラマンがいました。言ってもやめてくれないので帰ろうとしたら、腕をつかまれたんです。
そこで私は、「撮影中の私の居場所をスマホのGPSで兄(または父)が見ています。近くにいるので、来てもらいますよ」と言いました。ようやくカメラマンは諦めたようで、無事その場を離れることができました。
監視役(という架空の設定)は彼氏ではなく、兄や父にするのがポイントです。
カメラマンの中には、モデルの彼氏という存在を目の敵にしてる人もいるので、火に油を注ぐことになりかねません。
アイドルに彼氏がいることがわかると、発狂するファンに近いかも。
下着を盗み撮りさせないために
短いスカートのリクエスト、際どいポーズの要求。
そしていつの間にか下着や胸元を盗み撮られてた。
そんな被害を防ぐためのポイントをEさんが教えてくれました。
カメラマンの中には、撮影回数を重ねるごとに徐々にセクハラやNG要求がエスカレートする人がいます。
「もっとエロくして!」と要求したり、ベンチに脚をのせるポーズをさせてから正面に回り込んでスカートの中を撮り始めたり…。
対策として、スカートや幅広めのパンツスタイルの日は、必ず黒のショートスパッツをはくことにしました。
また、事前にカメラマンに承諾してもらう『撮影条件』に、「セクハラ行為があった場合は、知り合いのモデル&カメラマンに実名で共有します」という文言も加えました。
相手の気分を害さずにカメラマンの顔写真を残すコツ
撮影中にトラブルが起きたときに、モデルさん側にカメラマンの名前・顔写真などの情報が何一つ残ってなかったために、泣き寝入りをせざるを得ないケースが少なくありません。
さりげなくカメラマンの顔写真を残すにはどうしたらいいのでしょうか?
当日撮影前(か撮影の早めのタイミング)に、スマホでカメラマンと一緒に自撮りしています。
万が一トラブルになったときに、こちらにカメラマンの情報が何も残ってないと対処が難しいから。
ポイントは「せっかくなので一緒に写真撮ってもいいですか!?」とポジティブなノリで撮影にもっていくこと。
「トラブル防止のために顔写真撮らせて」って言われたら、カメラマンも気分悪いじゃないですか。
それとあえて私も一緒に写ることで、撮影を拒まれる確率がグッと減りますよ。
※ カメラマンの身元確認・写真撮影については、↓の記事でも触れています。

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