こんにちは、ウェディングフォトグラファーの松元馨(まつもとかおる)です。
今回ご紹介するのは、ウェスティンホテル東京のVICTOR’S(ビクターズ)での披露宴です。
披露宴の流れを写真で追いながら、ウェスティンならではの注意事項や、事前に知っておくべきポイントを持ち込みカメラマン目線でお伝えします。
(挙式編はこちら↓)
披露宴会場(ビクターズ)について
ビクターズは、ウェスティンホテルの22階にあるフレンチレストランです。高砂後ろのカーテン(写真右側)は乾杯のタイミングでオープンします。スクリーンは、写真の一番奥にある壁側スペースの一箇所。同じスペースで、披露宴クライマックスの記念品贈呈や新郎謝辞も行われます。
開場〜中座
ゲストは、馬車に乗ってホテルを出発する新郎新婦を見送った後に、受付へ案内されます。
会場オープン。ゲストが席につくと、そこには新郎新婦からのメッセージカードが。
メッセージカードに限らず、あなたがゲストのために用意したものがあるなら、そのリアクションをカメラマンに撮ってもらいましょう。「みんな楽しんでくれるかな…」という不安が、きっと安心に変わるはずです。
新郎新婦の入場。お友達から声をかけられる度にニコニコの新婦さん。
ビクターズでは、入退場時も会場の照明は明るいままです。入退場ルートの途中に階段があるので、安全面の配慮かと思われます。
新郎→新婦の順にご挨拶。
ゲストのご発声で乾杯。このタイミングで、高砂後ろのカーテンがオープンします。
歓談の時間には、記念写真だけでなく自然な表情もたくさん撮ってもらおう
お食事と共に歓談のスタート。ゲストが次々と高砂にやってきます。
カメラ目線の記念写真だけでなく、ゲストとの自然な触れ合いの様子もたくさん撮ってもらうといいですよ。言葉を交わせるこの時間が、みんな一番いい顔をしているから。
続いて、ゲストからのお祝いのスピーチ。懐かしい思い出が語られると、高砂の2人も楽しそうに言葉を交わしていました。
たまにウェディング雑誌で「高砂での新郎新婦らしい振る舞い」についてあれこれ書かれた記事を見かけます。でも個人的には、あまり気張らずにいつもの2人らしい姿でいいんじゃないのかな、と思います。高砂で楽しそうにしている2人の姿が見れたら、ゲストもきっと嬉しいはずですよ。
ケーキカットは高砂のすぐ隣で行います。プロカメラマンだけでなく、ゲストのカメラにもたっぷり応えてあげてくださいね。
「新郎→新婦」「新婦→新郎」の順にファーストバイト。
人間味あふれる表情はプログラムの前後に
ファーストバイトに続いて、お母さんからのラストバイト。実は誰よりも腰を低く落としていた新郎さん。
ラストバイト直後に、周りを囲むゲストからの歓声に照れ笑いを浮かべていました。
実は、新郎新婦やゲストの人間味あふれる表情は、プログラムの真っ最中よりも、直前直後に現れることが多いんです。そんな写真もたくさん撮ってもらうといいですよ。あのときの気持ちをきっと思い出せるから。
ウェディングドレスでの記念撮影は中座直後がラストチャンス
新婦はお色直しのために中座します。お姉さんにエスコートされて退場。
会場を出たら、エスコートをしてくれた人と記念写真を撮ります。
ウェディングドレスでの記念撮影はこのタイミングがラストチャンスです。ここで家族写真を撮りたい場合は、ホテルスタッフに伝えて連れてきてもらいましょう。
この後少し時間をおいて、新郎も中座します。
プロフィールムービーの上映。
ビクターズは会場の構造上、一部の席からはスクリーンが見にくいです。上映前に司会から「見やすい位置に自由に移動して」とアナウンスを入れてもらうといいかもしれません。
主役のいない会場の写真って大事?
新婦のお母さんと言葉を交わすお友達。普段は中々見ることのできない光景ですよね。
カメラマンによっては主役のいない披露宴会場の写真をあまり重要視しない人もいます。でも、この時間帯のゲストは意外と肩の力を抜いて楽しんいることが多いです。そんな写真もたくさん撮ってもらうようお願いしておきましょう。
再入場〜おひらき
再入場の前に、22階エレベーターホールでのポーズ写真。
お色直し後のポーズ写真は、基本的に披露宴おひらきの後です。今回は新郎新婦から「おひらき後は疲れてるかもしれないから再入場前に撮りたい」という希望があったため、このタイミングで撮りました。撮影場所の希望がある場合は他の新郎新婦との調整が必要になるので、事前にホテルに相談しておきましょう。
新郎新婦の再入場。この後にフォトラウンドが続く場合は、高砂を経由せずに直接ゲストテーブルに向かいます。
フォトラウンドで撮影アイテムを使う場合は、有り無し両方の写真を
フォトラウンドでは、新郎新婦がゲストテーブルを順番に回りながらグループごとの記念撮影を行います。
もし記念撮影にフォトプロップスなどのアイテムを使う場合は、顔が隠れて見えなくなることがあります。念のためにアイテムの有り無し両方の写真を撮ってもらいましょう。共通のポーズを決めて撮影する場合も同様です。
フォトラウンドは友人とも親族とも均等に話せる貴重な時間
記念撮影の合間のご歓談。
他の歓談の時間にはゲストから高砂にやってきてくれますが、どうしてもグループによって高砂の滞在時間に差が出てしまいます。
一方でフォトラウンド中は、新郎新婦が各テーブルにいる時間を会場スタッフがバランス良く調整してくれます。「みんなとたくさん話したい」という人は、余興を詰め込みすぎずにフォトラウンドの時間にゆとりをもたせておくことをお勧めします。
こちらは親族テーブルでの一コマ。「ここまで、あまりご飯を食べられていない」という新婦さんに、おじいちゃんからお肉のプレゼント。
フォトラウンド中なら、親族も他のゲストと同じようにゆったりと新郎新婦との触れ合いの時間を楽しめます。
フォトラウンドについては、下の記事も参考にしてください。
ここで元応援団のご友人から新郎新婦へのエール。2人も大喜びでした。
「手が冷たいね。心が温かい証拠だ。」
新郎と握手をした新婦のおじいちゃんの言葉です。
ゲストとの歓談がある程度落ち着いたら、親族にも高砂に来てもらって大丈夫です。とはいっても、親族からすると他のゲストに遠慮をして中々席を立ちにくいもの。そんなときには、スタッフやカメラマンに声をかけて連れて来てもらいましょう。遠くから来てくれたおじいちゃんもきっと喜んでくれるはずですよ。
今回の新婦さんは、手紙を読まずに記念品の贈呈に移りました。
みんなの前で読む場合と読まない場合とで、手紙の内容は変わってきますよね。私個人の考えですが、「ゲストからどう映るか」ではなく「ご両親に伝えたいことは何か」で手紙を書き、その後で読むか読まないかを決めてもいいんじゃないかな、という気がします。
2人から、お母さんへ記念品の贈呈。
新郎からのお礼の言葉。ゆっくりと言葉を選びながら話す姿が印象的でした。
新郎新婦とお母さんが退場します。といっても、会場の外には出ません。ビクターズではゲストのお見送りを会場内スペース(上の写真の新婦が立っているあたり)で行うためです。
エンドロールムービーの上映。新郎新婦も会場内にいるので、ゲストと一緒にムービーを見ることができます。
ゲストのお見送り前には、親御さんとの記念写真を撮ります。
撮り残した記念写真は、お見送りのタイミングで
お見送りスタート。
もし一緒に記念写真を撮れていないゲストやご親族がいたら、このタイミングで撮ってもらいましょう。
プチギフトをもらったおじいちゃんの嬉しそうなこと。
お部屋に戻ってきての1枚。どこかホッとした表情の2人でした。
(今回の結婚式のフォトギャラリーはこちら↓)