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男性カメラマンのストーカー化を防ぐために

「撮影のときは感じのいい人だったんです。でも撮影が終わった後も頻繁に連絡が来るようになって、段々とエスカレートしていきました」

男性カメラマンによるストーカー経験のあるモデルさんが、当時の様子をそう語ってくれました。

ストーカーを未然に防ぐためには、相手を異性として勘違いさせないことが大切です。
特に「自分ではそんなつもりはないのに、いつのまにか好意を持たれてると男性に勘違いされることが多い」という女性は要注意です。

若い女性のポートレートを趣味で撮っているカメラマンのメイン層は、中高年男性です。
その中でも特に、恋愛経験や女性との関わりが少ない男性は、モデルさんの何気ない行動や言動を「自分への好意」と思いこむことで、異性的な勘違いをしやすいです。

モデルさんがDMにハートの絵文字を入れただけで、「この子は俺のことが好きなんだ」と思いこむカメラマンが本当にいるんです。

カメラマンがストーカーになるまで

冒頭の女性モデルさんに、「撮影当日〜カメラマンがストーカー化するまでの経緯」を聞いてみると、次のように教えてくれました。

「撮影の時間はとても楽しく、撮ってもらった写真もすごく素敵だったんです。
まだモデルを始めたばかりの私は嬉しくて、しばらくの間そのカメラマンのSNSアカウントに気軽に絡みにいったり、暇なときにはDMや電話で雑談することもありました。
でも、私に他のカメラマンさんとのつながりもできてくると、段々とそのカメラマンさんと連絡をとることは減っていきました。私からの絡みが少なくなるにつれて、カメラマンさんから私への接触が段々とエスカレートしていったんです」

このモデルさんの行動で、カメラマンをストーカー化させた一番の原因。
それはカメラマンとの距離感に波を作ったことです。

カメラマンとの距離感に波を作らない

あなたはその男性カメラマンと、プライベートでも仲良くなりたいですか?
「カメラマンとはあくまで撮影に限ったお付き合いにしたい」のなら、最初から最後まで一定の距離を保ってください

特に自分の意思表示が苦手で流されやすい人は、相手が話上手だとついそのペースに乗せられてしまいがちです。
街中のナンパや怪しいスカウト系の男性に声をかけられたときに、無視して歩き続けることができず、つい立ち止まって話を聞いてしまうような方は要注意。
相手がどんなタイプだろうと自分の姿勢を変えず、淡々とやりとりする意識をもってください。

撮影前後のやりとりで気をつけること

撮影前後のDMやメールでのやりとりの中にも、カメラマンを勘違いさせかねない行為があります。
ご自分で思い当たるものがないか、チェックしてみてください。

撮影と関係のない雑談をしない

事前のDMでのやりとりでは、撮影に必要な確認だけをすること。
相手のカメラマンから撮影と関係ないプライベートな話を振られても、答えずに流してください。
しつこい場合は「お答えしかねます」とはっきり拒否の意思表示をする…よりも、距離感がおかしいカメラマンだと撮影自体が不快な時間になる可能性が高いので、キャンセル&必要に応じてブロックした方がいいです。

撮影に必要な確認が終わったら、「それでは当日よろしくお願いします」などの形で、さっさとラリーを終わらせること
ダラダラとカメラマンの雑談に付き合っていると、「いつでも話し相手になってくれる」と勘違いされる可能性があります。

電話は避ける

事前・事後のやりとりはDMやメールのみにすること。電話やSNSでの通話などを相手に求められても、応じないでください。

電話だと必要な確認だけで終わらず雑談に流れて長引くことが多く、切るタイミングを見失いがちです。それに電話は、DMやメールのように「返事をする前に立ち止まって冷静に考える時間」がとれません
また、相手の男性に「電話で声を聞かせてくれた」と異性的な勘違いをさせるおそれがあります。

使う絵文字やスタンプに注意する

「ハートの絵文字=俺のことが好き」と思いこんでしまう男性がいます。普段から使う癖のある人は、無難な絵文字に置きかえてください。
いつもよりちょっと固いくらいの文面の方が、相手を勘違いさせないという意味ではちょうどいいのかも。

事後のお礼は「撮影限定」の言葉選びを

楽しい撮影・素敵な写真をくれたカメラマンには、感謝の気持ちを伝えたくなりますよね。もちろん、思いを率直に伝えるのは悪いことではありません。

ただ、長引かせないように注意してください。伝えることを伝えたら、スパッとラリーを終わらせること。相手の返事にいつまでも律儀に言葉を返していると、切りどころがわからなくなります。

また、カメラマンに感謝の気持ちを伝えるときは、「カメラマンさんとしての気遣いが〜」とか「写真の優しい空気感が素敵で〜」のように、その褒め言葉の対象はあくまでも「撮影に限ったこと」だとわかるような言い方をした方がいいです。
「〇〇さんの優しさがとっても素敵でした!」のような言い方をすると、「俺は男として褒められてる」と受けとられかねません。

素敵な写真を撮ってもらった後は特に、気持ちが高ぶりやすいので注意してください。

撮影当日の注意

撮影当日にカメラマンとの雑談が盛り上がれば楽しい時間になるし、写真の中の表情もやわらかくなりますよね。僕も撮影のときは、モデルさんとたくさんの雑談をして一緒に笑っています。

それでもやっぱり、モデルさんはカメラマンに対して一定の警戒心をもっておくべきです。その場を楽しみながらも、「自分の中のOKとNGのラインを絶対に崩さない」という意識を、胸の奥に置いておくこと。

撮影当日のカメラマンとの距離感については、次のことに気をつけてください。

カメラマンを下の名前やニックネームで呼ばない

親しい呼び名は、思った以上に相手の心の距離感を麻痺させます
相手のカメラマンがあなたを「〇〇ちゃん(下の名前)」とフレンドリーに呼んできても、あなたはカメラマンを「〇〇(名字)さん」と呼んでおいた方が無難です。
SNSアカウント名しかわからない場合でも、「アカウント名+さん」の距離感を崩さないこと。

恋愛系の話をしない

カメラマンの中には、恋愛系の話を振ってくる人がいます。
恋愛の話も相手を勘違いさせることにつながるので、「どうなんでしょうねー」と軽く流しておきましょう。しつこい場合は、「そういうのは答えたくありません」ときっぱり拒否した方がいいです。

前に僕のポートレート撮影に来てくれた大学1年生の女の子がいました。被写体活動をしようと思った理由を聞いてみると、彼女はこう答えました。

「今まで部活ばかりやってたから、それ以外のことをあまり知らないんです。恋愛経験も少なくて。だから大学からは色んなことにチャレンジしてみたいと思って」

この「恋愛経験が少ない」という言葉もけっこう危ない。恋愛経験の少ない男性カメラマンが「この子なら俺でもいけるかも」と勘違いします。

もう一つ危ないのが、好きなタイプの話。
仮に本当のことでも「大人の男性が好き」なんて言っちゃダメですよ。
あなたは「落ち着きと余裕のある大人の男性が好き」なのに、落ち着きも余裕もない年配男性までも舞い上がらせることになります。

相談ごとをしない

学生のモデルさんの中には就活などの悩みを話したくなる人もいるかもしれませんが、これもやめた方がいいです。
この子は俺を特別に頼りにしている」「俺がこの子を守ってあげないと」と勘違いさせかねません。

自宅・学校・職場の場所についての話をしない

前に僕の撮影に来てくれたモデルさんで、待ち合わせるなり「この撮影場所、うちからすぐ近くだったので助かりました。歩いて来れたんですよ」と言った人がいました。

自宅や学校・職場の場所のヒントになるようなことは、相手から聞かれても絶対に言わないでください。相手がストーカー化してから危険な目にあうまでの時間を早めることになります

同じカメラマンに2度3度と撮ってもらうときの注意

一度撮影してもらったカメラマンとの再撮影では、事前のやりとりもくだけた口調になりやすいです。

あなたからカメラマンへの「撮影が楽しみです!」という言葉に対して、カメラマンが「俺も早く会いたいよ」と返してくるなど、相手の言葉に少しでも違和感を感じたらすぐに関わるのをやめた方がいいです。

また、面識のあるカメラマンからは「撮影の打ち合わせで飲みに行こう」などと、撮影当日の他にもお誘いを受けることがあります。
繰り返しますが、返事をする前に冷静に自分に問いかけてください。

「このカメラマンと、撮影外のプライベートでも仲良くなりたい?」って。

一度でも誘いに乗ると、恋愛経験の少ない男性は「このチャンスを逃したら次はない」と必死になって執着するおそれがあります。

今回は「カメラマンのストーカー化」についてお話ししてきましたが、ポートレートの撮影現場では、ボディタッチや望んでいない性的な写真の撮影など、他にも色んなトラブルが起きています。
↓の記事にトラブルの対応方法をまとめているので、こちらもご覧ください。

カメラマンとのトラブル防止に「撮影の約束ごと」を作ろう

怪しいカメラマンを寄せつけないためには、SNSでカメラマンとのやりとりを始める前に「撮影の約束ごと」を作るのが大切です。
「撮影の約束ごと」とは、あなたがモデルとして撮影を受ける条件やNG項目などをまとめたもの。

SNSで犯罪目的のカメラマンが目をつけるのは、「押せば言うことを聞きそうな流されやすい人」「嫌なことにはっきり意思表示をできない人」です。
撮影条件の中にNG項目をはっきりと書いておくことで、怪しいカメラマンからの接触を減らすことができます

この記事では、先輩モデルさんたちが経験した様々なトラブルを参考に、僕が作った「撮影の約束ごと」の例文をご紹介します。
コピペして自由に使ってください。

【撮影のお約束(例文)】

お互いを信頼して気持ちよく撮影ができるように、お約束ごとをまとめました。
モデルご依頼の前に、全ての内容をご確認ください。

■撮影場所について

  • 公共交通機関の駅から徒歩圏内の場所(車移動はNG)
  • 第三者の目のある屋外
  • 当日突然雨になった場合でも、スタジオやホテルなどの室内撮影には対応できません。傘をさしての屋外撮影か、東京国際フォーラム・国立新美術館(事前申請なしでポトレ撮影OK)のような第三者の目の届く施設での撮影、もしくは延期をお願いします。
    ※ 複数回の撮影をご一緒したカメラマンさんで、こちらが信頼できると判断した方とはスタジオ撮影なども検討いたします。

■撮影時間

  • 待ち合わせから解散までで、○時間とさせていただきます
  • 駅集合、駅解散でお願いします

■衣装

  • 基本的にこちらがもっている服の中で対応いたします
  • カメラマンさんがご自分のイメージの衣装をご購入される場合は、費用のご負担をお願いします。また、ご購入される前に必ず服の写真を送ってください。露出の多いものなど、こちらが着用できないと判断したものはお断りすることがあります(その場合でも料金負担などの対応はできません)。

■撮影料金・モデル料金

  • 相互無償でお願いします。(有償の場合は「1時間につき¥6,000の撮影料金をいただきます」など。当日手渡しなのか、振り込みなのかも明記しておきましょう)
  • テーマパークへの入場料など、撮影場所に何らかの料金がかかる場合はご負担をお願いします。
  • キャンセル料など後で発生する可能性がある料金については、必ず事前にお伝えください。後出しの請求には一切対応できません。

■撮影中のNG行為

  • 下着や胸元が見えそうなきわどいポーズの要求
  • スカート着用時の過度なローアングル撮影
  • ボディタッチ(ポーズの指示を含め、いかなる理由でもNGです)
  • 事前にご相談のない性的なシチュエーションのリクエスト。当日に「今日は彼氏との初デートの設定で」と言われて距離をつめられても対応できません
  • お約束を守っていただけない場合は、撮影を中止させていただくことがあります。その際、カメラマンさんの撮影にかかった費用などの負担はできません。

■写真の使用について

  • 写真を外部に公開するときは、必ず事前に公開先(SNSアカウント、Webサイト、応募先のコンテストなど)をお知らせください。
  • カメラマンさんが公開した写真の中で、こちらの意に沿わないものについては削除のお願いをすることがあります。そのときはご対応をお願いします。
  • 写真は私のSNSアカウントでもご紹介させてください。私が公開した写真の中で削除してほしいものがあれば、ご連絡ください。速やかに対応します。

最後まで読んでくださり、ありがとうございました。以上の内容にご承諾いただけるようでしたら、その旨をDMにてお伝えください。
撮影の具体的なお話に進む前に、最後に一つだけお願いがあります。
カメラマンさんの顔写真を送ってください。
万が一撮影中にトラブルが発生した場合、カメラマンさんの手元には私の写真が残りますが、私の手元にはカメラマンさんの情報が何も残りません。
お互いに対等な立場で信頼関係を築き、安心して撮影を楽しめるようにご協力をお願いします。

この例文は、先輩モデルさんたちへのヒアリングを元に、様々なトラブルを避けられるようかなり細かく、毅然としたスタンスが強調されるように書いています。

ただ、お約束ごとの内容があまり厳しすぎると、モデルの依頼をしてくれるカメラマンが中々見つからないということもあるかも。

その場合はご自身の性格を考えた上で、不要なものを消したり口調をやわらかくしてみてください。

ただ、場の空気に流されやすい人、気の進まないことにイヤとはっきり言えない人、痴漢などの怖い思いをしたときに体が固まって動けなくなる人は、なるべく細かく条件を書いておいた方がいいです
トラブルへの対応力が弱いのなら、トラブルメーカーを寄せつけないことに全力投球してください。

カメラマンとのトラブルの対応方法については、↓の記事に細かく書いています。合わせて読んでみてください。

女性ポートレートモデルからの撮影依頼のDMを増やすために

「インスタでいい感じの写真を毎日アップしてるし、タグも大量につけてる。なのにモデルさんから撮影依頼のDMが届かない」

そんなカメラマンさんは、自分の写真のアピールの前に、大切なことを見落としているかもしれません。

そもそも若い女性にとって、面識のないネットの向こうの男性とは「得体の知れない怪しい人」です。
男性カメラマンは(僕も含めて)、モデルさんから強い警戒心を抱かれているんです。

撮影依頼のDMを増やしたいのなら、まずはこの警戒心を解く方法を優先的に考える必要があります。

モデルさんに信頼されるSNSアカウントとは?

SNSのプロフィールページや投稿文を自己アピールだけで埋めても、モデルさんの警戒心は解けません。
「自分の写真への思いを知ってほしい!」という気持ちをグッとおさえて、モデルさんに何を伝えれば安心してもらえるのかを考えてみましょう。

アイコンは顔写真、アカウント名は本名が最も信頼される

インスタやTwitterなどのSNSでは、プロを除くと匿名・顔写真なしのカメラマンが多いです。

モデルさんの警戒心を解きたかったら、まずは自分の名前と顔写真をアカウントで公開してしまうのが手っ取り早いです。
そこで初めて「ネットの向こうの得体の知れない相手」から、「一人の男性カメラマン」としてモデルさんに認識してもらえることになります。

中には「個人情報をネットに晒すのは怖い」というカメラマンさんもいますよね。

でも考えてみてください。
多くのポートレートカメラマンは、必ず事前にモデルさんの姿がはっきりとわかる写真を確認してるはずです。
相手の顔写真を見て、自分のイメージや好みに合うかを確認することで、安心して前向きに撮影の話を進めていきますよね。

だとしたら、やっぱりカメラマンもモデルさんに自分の顔写真を見てもらうべきだと思うんです。
モデルさんから信頼してもらいたい。けど自分の顔写真は見られたくない」というのは、お互いの立場や抱えてるリスクの大きさがひどくアンバランスに感じます。

カメラマンさんの中には、クールな表情でファインダーを覗いてる写真をアイコンにしてる人も多いですよね。
かっこいい写真ではあるのですが、表情がカメラに隠れてほとんど見えないので、信頼性という意味では効果が弱いです。

モデルさんの警戒心を解くことを優先するなら、顔がきちんと見える写真を選んでください。

被写体募集文の中で、モデルさんの不安を解消する

「被写体さん募集中」の投稿文を、自分のやりたい撮影や求めているモデルさんの条件だけで埋めていませんか?

実は僕も最初の頃はそうでした。
そのときの募集文は↓のような感じです。

「モデル経験のない女性を無料で撮ります。あなたが本来もっている魅力的な表情を見つけて写真に残します。
お気軽にDMください」

※僕のポートレート撮影は「モデル経験のない初心者の女性を戸外で撮り歩く」という内容です。

この募集文に対するモデルさんからの反応はほとんどありませんでした。
そこで募集文に↓の内容を加えたところ、撮影依頼のDMがグッと増えたんです。

  • 撮影は都内の野外(車移動なし)で、約2時間
  • 衣装はお持ちの服でOK
  • 容姿によるモデルの選り好みはせず、DMの着順に全員を撮る
  • 撮影中は無理に笑おうとしなくて大丈夫。笑顔の他にも魅力的な表情はきっとあるから
  • ポージングの技術も知識も必要なし

これらは全て、僕の撮影に興味をもってくれた方が抱くことの多い不安を解消する内容になってます。
それぞれの項目を、モデルさんの不安と組み合わせた上でもう一度見てみましょう。

  • モデルさん「被写体やってみたいけど、人目のつかないところで危ない目にあったら嫌だな…」
    →野外撮影だし、車移動もありません
  • 「撮影用に特別な服を用意しなくちゃいけないのかな」
    →持ってる服でOKです
  • 「私は美人でもスタイルがいいわけでもないのに、モデル応募なんてしていいのかな…」
    →容姿でモデルを選びません
  • 「カメラの前で自然に笑う自信がないんだけど、大丈夫かな…」
    →笑顔じゃなくても魅力的な表情はきっとあるから大丈夫です
  • 「いかにもモデルって感じのポーズをとるのが恥ずかしいし、そんな知識もないんだけど大丈夫かな…」
    →無理にポーズをとらなくて大丈夫です

僕の撮影の対象は「モデル経験のない初心者の女性」なので、その人たちを思い浮かべながら一つ一つの疑問に答えていくんです。

もちろんカメラマンさんの撮影内容や求めるモデルさんのタイプによって、書くべき内容は変わるはず。

もし自分のターゲット層のモデルさんが抱えている不安が思い浮かばないという方は、モデルさんが公開している「撮影を受ける条件」を見てみてください
SNSだとプロフィールページ、ハイライト(Instagram)、固定ツイート(Twitter)などに記載されていることが多いです。

モデルさん側の条件をいくつか見てみると、「面識のない男性カメラマンによる室内撮影、車移動はNG」という記載が多いことに気づくはず。
このNG項目は、カメラマンに対するモデルさんの不安そのものです。

だったら、カメラマン側が自分のアカウントに「撮影場所は公共交通機関から徒歩圏内です」「駅集合・駅解散です」と先回りして書いてあげれば、モデルさんの警戒心はかなり弱まるはずです。

あわよくば精神を捨てられるか

「あわよくば精神」と「モデルさんからの信頼獲得」の両立は難しいです。
あわよくば精神は、言葉の歯切れを悪くするからです。

「あわよくば撮影後にこの子と飲みに(ホテルに)行けたら…」という期待があると、「駅集合・駅解散」という約束を事前にはっきり提示することができません。
するとモデルさんからの信頼を得ることができず、いつまで経っても撮影依頼は増えない。

そもそも日常的に周りの女子からアプローチされるような男性でもない限り、撮影後に中高年の男性カメラマンと同じ時間を過ごしたがる若くてかわいい女子なんていません

撮影は撮影でモデルさんの不安解消を優先する。
若くてかわいい女子とデートがしたいならレンタル彼女的なサービスを使う。
性欲解消ならそっちのサービスにお金を払う。

そんなふうに目的と手段を切り分けた方が、それぞれの欲求がスムーズに解消されると思います。

投稿内でモデルさんを紹介することで信用度が上がる

撮影したポートレート写真を投稿するときに、「model: @〜」のような形でモデルさんのアカウント情報を添えたり、タグづけをしているカメラマンさんは多いですよね。
このようなモデル紹介の情報は、カメラマンだけでなく、意外と他のモデルさんたちも見ています

あるモデルさんが、男性カメラマンとのトラブル防止法として次のように語っていました。

【モデル歴1年 Aさん】

カメラマンが怪しい人かを判断するために、相手が投稿している写真にモデルさんのアカウント表記やタグ付けがされているかを確認した方がいいです。
モデルさんの紹介が少ないアカウントは、トラブルでモデルさんとの関係がこじれている可能性があるので、関わらない方が無難です。

つまり投稿写真にモデルさんの紹介が少ないと、その時点で依頼相手の候補から外される可能性があるということ。
事前にお互いの意思を確認した上で、モデルさんの情報はなるべく載せた方がよさそうです。

余談ですが、僕は基本的に投稿内でのモデルさんの紹介はしていません。
僕の撮影は「モデル経験のない女性」が対象なので、必ずしも自分のアカウント情報が広められることを喜ぶ人ばかりではないからです。

何らかの理由で「投稿内でのモデル紹介をしたくない」という人は、他のところ(顔写真や名前の公開、モデルさんの疑問への回答など)で信頼性を補うことをお勧めします。

WEBサイトを用意する

ここからはちょっと手間のかかる内容なので、「できれば」くらいのニュアンスで読んでください。

僕の撮影に来てくれたモデルさんに話を聞くと、「Webサイトを見て安心した」という方が少なくありません。

「自分はプロじゃないんだから、Webサイトをもつなんて大袈裟でしょ」と考えるカメラマンさんもいるかもしれませんが、意外とサイトの有無を見ているモデルさんは多いです。

今は専門的な知識がなくても用意されたテンプレートを組み合わせるだけで、見栄えのいいサイトが簡単に作れます。
写真の投稿も、SNS感覚で簡単にできます。
広告のないサイトを維持するにはサーバーのレンタル料などがかかりますが、僕が払っているのは月に数百円です。

サイトには、少なくとも「プロフィールページ」「これまでに撮った作品」「撮影の条件や約束ごと」「お問い合わせフォーム」を置いておきましょう。
プロフィールページでは、きちんと本名と顔写真を出した方がモデルさんからの信頼度が高まるのはいうまでもありません。
余力があればブログ的なページも追加すると、よりあなたの人間性をモデルさんに知ってもらうことができます。

僕は「WORDPRESS」というものを使ってサイトを作ったり、記事を更新したりしているので、興味のある方は調べてみてください。

カメラマンには身元の確認よりも顔写真を要求しよう【撮影トラブル】

ポートレートモデルが安全に活動するために|セクハラ回避のポイント』の記事について、次のようなご意見をいただきました。

「男性カメラマンによるトラブル防止のためには身元確認が一番。撮影前にカメラマンの免許証を見せてもらえばいいのでは?」

確かにカメラマンの身元確認をすることで、犯罪の抑制効果はあると思います。

ただ、この方法を僕が胸を張ってモデルさんにお勧めできるかというと、ちょっと難しい。
それはモデルさんにとって、リスクが大きい方法だからです。

女性モデルが男性カメラマンに身分証の提示を求めるリスク

まず、モデル側からカメラマンに身分証の提示を求めるということは、相手からも同じ要求をされかねません
「俺があなたに免許証を見せたんだから、あなたも身分証見せてよ。じゃないと不公平でしょ?」と言われたときに、相手を納得させる言葉が思いつくでしょうか。

モデルさんの中には、↓のやり方をしている人もいます。

  1. 撮影を始める前に、モデルとカメラマンがお互いの身分証をスマホで撮影
  2. トラブルなく撮影を終えたら、スマホから相手の身分証の画像を消す

この方法は公平なように見えて、実はモデルさん側のリスクが高いです。

相手に住所を知られたことをきっかけにトラブルに巻き込まれるのは、男性カメラマンよりも女性モデルの方が圧倒的に多いから。

ポートレート撮影の世界で、撮影後に男性カメラマンがストーカーとなってモデルにつきまとう事件は珍しくないのです。

それに「撮影終了後にお互いのスマホから身分証の画像を消す」とはいっても、その前に同じ画像を別の場所に複製すること(クラウドに自動保存、SNSに非公開で投稿、メール送信など)は簡単にできます。
すると結果的に、あなたのスマホからはカメラマンの情報が綺麗に消えますが、カメラマンの手元にはあなたの名前も住所も残ることになる。

そう考えると、モデルさんが身分証の提示をカメラマンに求めるのはやっぱり危ない気がします。

カメラマンの顔写真を残そう

僕がモデルさんにお勧めしているのは、事前にカメラマンの顔写真を送ってもらう方法です。
(当日撮影の前に写真を撮らせてもらうのもOK)

そもそもカメラマンの手元には作品という名のモデルの写真が大量に残るのに、モデルの手元にはカメラマンの顔写真は1枚も残らないという前提がひどくアンバランスなんです。

犯罪目的のカメラマンが嫌がるのは、自分の情報が被害女性の元に残ることです。
SNSアカウントのように簡単に変更・削除ができる情報ではなく、顔写真・本名・住所・勤め先などのリアルな情報は、相手に残したくないんです。
なので、カメラマンの顔写真をモデルさんが持っているというだけでも、ある程度の抑制効果はあるはず。

一つ注意として、カメラマンから顔写真をもらうときは、相手の表情がきちんとわかるものを要求してください。
カメラマンのプロフィールアイコンにありがちな「ファインダーを覗いている写真」だと、顔がほとんどわからないので意味がありません。

「どんな言い方でカメラマンの顔写真を要求したらいいかわからない」という人は、↓の記事で紹介している「撮影の約束ごと(例文)」の最後に顔写真を求める文章があるので、コピペして自由に使ってください。