『被写体として安全にポトレート撮影を楽しむために』のページで書いた通り、カメラマンとのトラブルを避けるためには、事前に「撮影の約束事」を作っておくのが大切です。
これは、あなたが被写体として撮影を受ける条件やNG項目などをまとめたもの。このページでは、現役のポートレートモデルたちへのヒアリングを元に、私が作った「撮影の約束事」の例文を紹介します。
コピペして自由に使ってください。
撮影のお約束(例文)
お互いを信頼して気持ちよく撮影ができるように、お約束ごとをまとめました。撮影の話に進む前に、以下の内容をご確認ください。
■ 撮影場所について
- 公共交通機関の駅から徒歩圏内の場所(車移動はNG)
- 第三者の目のある屋外
- 当日突然雨になった場合でも、スタジオやホテルなどの室内撮影には対応できません。傘をさしての屋外撮影か、第三者の目の届く屋内施設での撮影、もしくは延期をお願いします。※ 複数回の撮影をご一緒したカメラマンさんで、こちらが信頼できると判断した方とはスタジオ撮影なども検討いたします。
■ 撮影時間
- 待ち合わせから解散までで、○時間とさせていただきます
- 駅集合、駅解散でお願いします
■ 衣装
- 基本的にこちらが持っている服の中で対応いたします
- カメラマンさんがご自分のイメージの衣装をご購入される場合は、費用のご負担をお願いします。また、ご購入される前に必ず服の写真を送ってください。露出の多いものなど、こちらが着用できないと判断したものはお断りすることがあります(その場合でも料金負担などの対応はできません)。
■ 撮影料金・モデル料金
- 相互無償でお願いします。(有償の場合は「1時間につき¥6,000の撮影料金をいただきます」など。当日手渡しなのか、振り込みなのかも明記しておきましょう)
- テーマパークへの入場料など、撮影場所に何らかの料金がかかる場合はご負担をお願いします(カメラマン側の希望で有料施設での撮影となる場合)。
- キャンセル料など後で発生する可能性がある料金については、必ず事前にお伝えください。後出しの請求には一切対応できません。
■ 撮影中のNG行為
- 下着や胸元が見えそうなきわどいポーズの要求
- スカート着用時の過度なローアングル撮影
- ボディタッチ(ポーズの指示は口頭でお願いします)
- 事前にご相談のない性的なシチュエーションのリクエスト。当日に「今日は彼氏との初デートの設定で」と言われて距離をつめられても対応できません
- お約束を守っていただけない場合は、撮影を中止させていただくことがあります。その際、カメラマンさんの撮影にかかった費用などの負担はできません。
■ 写真の使用について
- 写真を外部に公開するときは、事前に公開先(SNSアカウント、Webサイト、応募先のコンテストなど)をお知らせください。
- カメラマンさんが公開した写真の中で、こちらの意に沿わないものについては削除のお願いをすることがあります。そのときはご対応をお願いします。
- 写真は私のSNSアカウントでもご紹介させてください。私が公開した写真の中で削除してほしいものがあればご連絡ください。速やかに対応します。
以上の内容にご承諾いただけるようでしたら、その旨をDMにてお伝えください。
お互いに対等な立場で信頼関係を築き、安心して撮影を楽しめるようにご協力をお願いします。
この例文は現役のポートレートモデルたちへのヒアリングを元に、様々なトラブルを避けられるよう細かく毅然としたスタンスが強調されるように書いています。もしかしたら、約束ごとの内容や口調が厳しすぎると、撮影依頼をしてくれるカメラマンが中々見つからないということもあるかもしれません。
その場合はご自身の性格を考えた上で、不要なものを消したり口調をやわらかくしてみてください。ただ、場の空気に流されやすい人、気の進まないことにイヤとはっきり言えない人は、なるべく細かくはっきりとNG項目を相手に伝えておいた方がいいです。