ウェディングフォトグラファーの松元馨(まつもとかおる)です。
多くの式場では、外部カメラマンの持ち込みには、「持ち込み料金」が発生したり、撮影不可の場面があったりと、何らかのハードルを設けています。
中には、とにかく1件でも多くの成約をとるために、持ち込みに関する詳しいルール(新郎新婦にとって不利益となる情報)を成約後に初めて明かす式場もあります。
そこから式場を変えようと思っても、今度は高額なキャンセル料を請求される。
そんな事態になるのを防ぐために、「持ち込みついて、式場に事前に確認しておくべきポイント」をまとめてお伝えします。
CONTENTS
持ち込みの希望がはっきりしていない人も、必ず成約前の確認を
式場を決める段階で、「式場のカメラマンと持ち込みカメラマンのどちらを利用するか」を決めていない人も、必ず成約前に持ち込みのルールだけは確認しておきましょう。
式場カメラマンについての詳しい説明(カメラマンを選べない、打ち合わせがないなど、お二人にとって不利益な情報提供)がなされるのは、大抵成約後だからです。
そこで初めて式場カメラマンへの不満が出ても、持ち込み禁止の式場では外部カメラマンに自由に撮ってもらうことができません。
最初から「外部カメラマンの撮影の可否、それに伴う料金の確認」ができていれば、後で慌てることがありません。
式場に確認するのは次の4つです。
- 業者としての持ち込みは可能か?
- 写真が上手な友人に撮影してもらうことは可能か?
- 撮影禁止のシーン、立ち入り禁止の場所はあるか?
- 持ち込みに伴って新たに発生する料金はあるか?
一つずつ、詳しく見てきましょう。
Q1.「業者としての持ち込みは可能か?」
「業者としての持ち込み」とは、外部業者であるカメラマンの利用を事前に式場に認めてもらった上で、当日に撮影してもらう方法です。一般的なカメラマンの持ち込みの形です。
Q2.「写真が上手な友人に撮影してもらうことは可能か?」
「業者としての持ち込み」がNGの式場では、カメラマンを友人として招待することによって持ち込みが可能になります。カメラマンが業者であることを式場には伝えずに、あくまで「一人のゲストに撮ってもらう」という建前にするのです。
「友人としての持ち込み」の場合、持ち込み料金はかかりませんが、業者としての持ち込みに比べると撮らせてもらえないシーン(ブライズルームでのお支度シーン、ポーズ写真など)が多くなります。そのため、式場カメラマンには最安プランで依頼した上で、外部カメラマンを友人として持ち込む人も多いです。
式場に事前確認をするときには、「写真が上手な友人に撮ってもらいたいのですが、可能ですか?」という聞き方をしてください。「プロの友人に撮ってもらいたい」という聞き方だと、「業者の持ち込みはNGです」と却下される可能性が高いです。
持ち込み禁止式場で「撮れる写真」「撮れない写真」については、下の記事にまとめています。
Q3.「撮影禁止のシーン、立ち入り禁止の場所はあるか?」
「業者としての持ち込み」「友人としての持ち込み」それぞれの場合に、式場カメラマンの撮影と比べて撮影不可のシーンや立ち入り禁止の場所があるかを確認しておきましょう。
下記リストは、一般的な結婚式の中でスナップカメラマンが撮影する写真を時系列に並べたものです。「この中で撮らせてもらえないものはありますか?」と式場に尋ねれば、できることとできないことがはっきりするはずです。
- ブライズルームでのお支度シーン
- ロケーション撮影(新郎新婦のポーズ写真)
- 親族紹介
- 親族集合写真
- 挙式リハーサル
- 挙式
- 全員集合写真
- 披露宴前半(お色直し中座まで)
- 中座エスコート役との記念写真
- 披露宴後半
- フォトラウンド(ゲストとの記念写真)
- 新郎新婦+両家両親との記念写真(おひらき後)
- ゲストのお見送り
- お色直し後の姿でのポーズ写真
Q4.「持ち込みに伴って新たに発生する料金はあるか?」
カメラマンを持ち込むと、新たな料金を式場から請求されることがあるので、事前にクリアにしておきましょう。
その際に、「持ち込み料金はかかりますか?」という聞き方はしないこと。「カメラマンの持ち込みに伴って、新たに発生する何らかの料金はありますか?」と尋ねましょう。
式場によっては、新たに発生する料金をなるべく新郎新婦に悟られまいとしている場合があります。実際にあったのが次のようなケース。
【成約前】
新郎新婦「持ち込み料金はかかりますか?」
プランナー「かかりません」
↓
【成約後】
新郎新婦「カメラマンを持ち込むことにします」
プランナー「持ち込み料金はかかりませんが、フェア割引が無効になるので追加料金が発生します」
悲しいことに、このような後出しジャンケンをする式場が珍しくないのです。
料金がネックになってやりたいことを泣く泣く諦めるということのないように、お金の面も成約前にクリアにしておきましょう。
持ち込みカメラマンの選び方
外部のカメラマンの中には、プロだけでなくアマチュア〜セミプロも混在しているので、サービス内容もスキルも様々です。
そんな中で、少しでも失敗のリスクを回避するための方法を下の記事にまとめています。