ウェディングフォトグラファーの松元馨(まつもとかおる)です。
先日、ある花嫁さんからこんな質問を受けました。
「私の式場では、挙式本番の撮影は式場専属カメラマンのみだそうです。ただ、挙式のリハーサル中は持ち込みカメラマンでも撮影OKとのこと。リハーサルの時間に、挙式本番っぽい写真を撮れるって聞いたことがあるのですが、本当ですか?」
結論から言うと、リハーサル中に撮れる「挙式本番っぽい写真」はごくわずかです。
挙式本番でしか残せない特別な写真もあるので、「持ち込みカメラマンは挙式撮影禁止」のルールがある式場では、無理をせずに式場専属カメラマンに挙式だけでも撮ってもらいましょう。
というわけで、今回は「挙式本番でしか撮れない写真」と「リハーサルならではの写真」についてのお話です。
リハーサル中の写真にゲストの姿はない
挙式リハーサルに参加するのは、新郎新婦とご両親です。
立会人やリングガールなど、他に挙式の手伝いをする人がいる場合は、その人たちも一緒にリハーサルを行います。
当然ながら、リハーサルの場にゲストはいません。
なので、リハーサル中に「挙式本番っぽい写真」を撮るには、下の写真のようにガラガラのゲスト席を写さずに、新郎新婦の2ショットを撮る必要があります。
また、式場によってはリハーサルを本番の挙式会場で行わず、控え室などで行う場合もあります。
下の写真は、赤坂氷川神社でのリハーサル風景。
こういう場合は、リハーサル中に「本番っぽい写真」を撮るのは難しいです。
「本番ならではの写真」と「リハーサルならではの写真」
リハーサル中には撮ることのできない「挙式本番ならではの写真」の一つが、ゲストに囲まれた新郎新婦の嬉しそうな表情です。
逆に、リハーサルの時間にしか撮ることのできない特別な写真もあります。
下の写真は、指輪交換中の手元のアップ写真。
これを撮るには、カメラマンが新郎新婦にかなり近寄る必要があります。
挙式本番では目立ちすぎるため、リハーサルで撮ることが多いです。
また、本番前の和やかな光景もリハーサルならでは。
下の写真は、入場の練習後にうっかり新婦のトレーンを踏んでしまったお父さんの姿。「ごめんごめん」と照れ笑いをしていました。
次の写真は、リハーサル中に祭壇で向かい合う新郎新婦に、こっそりとカメラを向けるお母さん。こんな光景もリハーサルならではですよね。
このように、挙式本番の写真とリハーサルで撮れる写真の間には大きな違いがあります。
リハーサル中に撮った「本番っぽい写真」の中には、これまでにあなたを見守ってくれたたくさんの人たちの姿はありません。
繰り返しになりますが、「全ての写真をお気に入りの持ち込みカメラマンに撮ってもらいたい。式場専属カメラマンは利用したくない。」という理由で、挙式本番の写真をリハーサルの写真で代用するのはやめておきましょう。
式場専属カメラマンにしか挙式中の撮影が許されていないのなら、挙式の部分だけでも専属カメラマンに依頼することをお勧めします。
※ カメラマンを業者としてではなく、ゲストとして招待することで、持ち込み禁止の式場での撮影を可能にする方法もあります。
詳しくは下の記事をご覧ください。
