ウェディングフォトグラファーの松元馨(まつもとかおる)です。
今回ご紹介するのは、ホテルニューオータニのアッザレーアでの披露宴です。
プログラムの流れを写真で追いながら、ホテルニューオータニならではの注意事項や、事前に知っておくべきポイントを持ち込みカメラマン目線でお伝えします。
(挙式編はこちら↓)

CONTENTS
受付と親族紹介は同時進行。撮影の優先順位を決めておこう。
挙式の後、新郎新婦と親族は親族紹介をしてから写真室に移動して親族集合写真を撮ります(ホテルの専属カメラマン撮影)。ゲストは披露宴会場前の受付に案内されます。
親族紹介と受付は同時進行です。カメラマンは親族紹介を撮影してから受付の撮影に向かってもまだ受付が続いていることが多いのですが、ゲストの人数が少ない場合は間に合わない可能性があります。
どちらを優先して写真に残すかをカメラマンと相談しておきましょう。
アッザレーアはゲストとの距離の近さが魅力的な会場
アッザレーアは、アーチェロと並んで庭園に面する宴会場です。新郎新婦とゲストとの距離の近さが魅力ですね。写真の左側が高砂。庭園に面したカーテンは乾杯のタイミングでオープンします。スクリーンは奥の壁側の一箇所です。
当日見ることのできないゲストの反応を撮ってもらおう
会場オープン。ゲストテーブルには「写ルンです」が用意されていました。久々に触れるインスタントカメラで撮り合うゲストたち。
こんな風にゲストのために用意したものがあれば、そのリアクションもカメラマンに撮ってもらいましょう。後日写真を見たときに、「みんな楽しんでくれてたんだ」という安心感につながりますよ。
新郎新婦の入場。扉が開いたら、少し進んで一礼。その後ゲストテーブルの間を進んで高砂に向かいます。全てのタイミングをキャプテン(会場担当者)が先導しながら教えてくれるので、安心してください。
新郎に続いて新婦からもご挨拶。披露宴での挨拶は新郎からというイメージが強いですが、新婦さんの声も聞けたらお友達はきっと嬉しいですよね。
続いて、新郎がお世話になった先生からのご挨拶。
昔のエピソードに頬のゆるむ2人。
ご両親との鏡開きは高砂のすぐ隣で行います。
お友達のご発声で乾杯。このタイミングで高砂後ろのカーテンが開きます。窓の向こうには、庭園の景色が広がっています。
記念写真だけでなく、自然な歓談の様子も
食事と共に歓談スタート。ゲストが次々と高砂に集まってきます。
カメラ目線の記念写真だけでなく、来てくれたゲストと言葉を交わしているときの自然な表情もたくさん撮ってもらうといいですよ。
「あのとき、こんな話して笑ったんだよなー」なんてことも思い出せるかも。
お色直し退場後は、エスコート役との記念写真を忘れずに
ここで新婦はお色直しに向かいます。退場のエスコート役はお母さん。
会場を出たらエスコートをしてくれた人と記念写真を撮ります。
このときに、エスコート役のお母さんだけでなく「家族みんなで撮りたい」という希望がある場合は、事前にホテルに伝えておきましょう。会場スタッフがご家族の皆さんを撮影場所に連れて来てくれます。
妹さんにエスコートされて新郎も中座します。
主役のいない披露宴会場の写真も意外と楽しい
新郎新婦のいない会場の写真をどれくらい重視するかは、カメラマンによりけり。この時間帯のゲストは肩の力を抜いてワイワイ楽しんでいることが多いので、そんな様子もたくさん撮ってもらうようにカメラマンにお願いしておくといいですよ。
家族が自分の友達と談笑している姿って、普段は中々目にすることのできない貴重な光景ですよね。
フォトラウンドについて
撮影アイテムを使う場合は、有り無し両方の写真を
新郎新婦の再入場に続いてフォトラウンドの開始。フォトラウンドとは、ゲストの各テーブルを回りながらグループごとに撮影する記念写真です。
もし記念撮影にフォトプロップスなどのアイテムを使う場合は、顔が隠れて見えない写真になることがあります。念のためにアイテムの有り無し両方の写真を撮ってもらいましょう。
フォトラウンドはみんなと均等に話せる貴重な時間
他の歓談の時間にはゲストから高砂にやってきてくれますが、どうしてもグループによって高砂の滞在時間に差が出てしまいます。
一方でフォトラウンド中は、新郎新婦が各テーブルにいる時間を会場スタッフがバランス良く調整してくれます。「みんなとたくさん話したい」という人は、余興を詰め込みすぎずにフォトラウンドの時間にゆとりをもたせておくことをお勧めします。
フォトラウンドについては、下の記事もご覧ください。

それぞれの人間味あふれる姿も
続いて、ゲストからのお祝いの言葉。
笑いあり、涙ありのメッセージ。
スピーチ後、席に戻ったときのホッとした表情が印象的でした。
手紙を読む・読まないは、書いてから決めても大丈夫
今回の新婦さんは、手紙を読まずに記念品の贈呈に移りました。
みんなの前で読む場合と読まない場合とで、手紙の内容も少し変わってきますよね。私個人の考えですが、「ゲストからどう映るか」ではなく「ご両親に伝えたいことは何か」で手紙を書き、その後で読むか読まないかを決めてもいいんじゃないかな、という気がします。
また、記念品の贈呈には次の3つのパターンがあるので、希望の形を選びましょう。
- 新郎新婦が自分の両親に贈呈
- 新郎は新婦の両親に、新婦は新郎の両親に贈呈
- 新郎新婦が2人揃って、新郎側の両親→新婦側の両親の順に贈呈
新郎のお父さんに続いて、新郎からのご挨拶。
めでたく、おひらき。新郎新婦とご両親が一緒に退場します。
ゲストのお見送り前に「新郎新婦+両家ご両親」での記念写真を撮ります。どこかホッとした表情のみなさん。
記念写真を撮れていないゲストがいたら、お見送りのタイミングで
一人一人のゲストと言葉を交わしながらのお見送り。
披露宴中に記念写真を撮りきれていないゲストやご親族がいたら、このタイミングでカメラマンに撮ってもらいましょう。
やわらかい表情でお礼の気持ちを伝え合うお父さんたち。
アッザレーアとホテルの廊下をつなぐ通路でのポーズ写真。披露宴会場外に移動しての撮影もOKです。例えば、お色直し後に和装になる人で「庭園でも撮りたい」などの希望があれば、カメラマンに伝えておきましょう。