ウェディングフォトグラファーの松元馨(まつもとかおる)です。
「フォトラウンド」とは、披露宴で新郎新婦がゲストテーブルを順番にまわりながらグループごとに記念撮影をするプログラムです。
全てのゲストと写真を残せるのは魅力的ですが、所要時間の長さや演出の形に不安を感じる人もいるようです。
そこで今回は、フォトラウンドについての疑問にまとめてお答えしていきます。
CONTENTS
待ってるゲストは退屈?
「フォトラウンドの待ち時間が退屈だった」というゲストの声は、これまでにほとんど聞いたことがありません。
それよりも多いのが「新郎新婦と全然話せなかった」という不満です。
「フォトラウンド=記念撮影」というイメージが強いと思いますが、全てのテーブルのゲストと言葉を交わせる貴重な時間でもあるんです。
ゲストを待たせないように各テーブルを次々と移動するよりも、撮影と共に歓談をゆったりと楽しむ時間も確保した方が、お祝いに来てくれたみんなも喜んでくれるのではないでしょうか。
(ゲストとの歓談については、↓の記事で詳しく解説しています)

ラウンドの時はゲストにプチギフトを渡した方がいい?
おひらき後のお見送りでプチギフトを渡す予定なら、ラウンド時のプチギフトは用意しなくても大丈夫です。
これまでたくさんのフォトラウンドを撮ってきましたが、プチギフトのあるフォトラウンドの方が少数でした。
「一人一人のゲストに何らかの形でお礼を伝えたい」という人は、テーブルをまわりながらその気持ちを言葉で直接伝えるだけで十分だと思いますよ。
ポーズやアイテムがないとつまらない?
ノリのいい人だけでなく色んなタイプのゲストがいることを考えると、シンプルな記念写真の方が無難です。
もしポーズカードや撮影アイテムを使いたいのなら、親族のように世代が離れているゲストのことも忘れずに。無理に全テーブルで統一する必要はありません。
フォトプロップスなどのアイテムを使うと、顔が隠れてしまうことがあります。
念のため、アイテム有り無し両方の写真を撮ってもらいましょう。
キャンドルリレーとフォトラウンドを同時にやりたい。暗いと撮影は難しい?
キャンドル系の演出とフォトラウンドを同時進行する場合には、会場内は暗転したままではなく、記念撮影時にのみ明るくなることが多いです。
キャンドルの雰囲気を壊さないように暗いままでも撮れないことはないのですが、新郎新婦やゲストの移動に危険が生じるのでお勧めしませんし、会場がそれをさせないでしょう。
お色直し前と後、どちらでやるべき?
お色直し後のフォトラウンドが一般的ですが、お色直し前の衣装で撮りたければもちろんそれもOKです。
どちらにするか迷っている人は、「披露宴の前半と後半それぞれに、ゲストとの歓談の時間がどれくらいあるか」を考えてみましょう。
フォトラウンドだけでなく、歓談の時間にもゲストとの記念撮影はできるからです。
披露宴前半の歓談は多め、後半は少なめなら、フォトラウンドはお色直し後にした方が、お色直し前後の衣装での記念写真を多くのゲストと一緒に撮りやすいです。
フォトラウンドの所要時間を短くする方法はない?
フォトラウンドの一番のネックが所要時間です。テーブル数によっては、30分以上かかることも珍しくありません。
「他の余興の関係で時間が限られている。でもどうしてもフォトラウンドをやりたい!」という人のために、所要時間を短縮する方法をご紹介します。
複数のテーブルを一度に撮る
「1テーブルごとの撮影」にこだわりがないのであれば、まとめられるグループを一度に撮影することで時間を短縮できます。
例えば、「高校の友人グループ」が2卓に分かれている場合に、撮影のときだけどちらかのテーブルに集まってもらって1度の撮影で済ませるという方法です。
式場スタッフによるゲストの誘導が時間短縮のカギになるので、必ず事前にまとめたいグループを式場に伝えておきましょう。
くれぐれもゲストの気持ちをよく考えて判断してください。無理にまとめると、「いつも一緒だった仲良しグループだけで撮りたかったのに…」と不満を感じるゲストもいるかもしれません。
ゲストのカメラでの撮影を制限する
フォトラウンド中はプロカメラマンのみの撮影とし、ゲストのカメラでの撮影をご遠慮いただく方法です。「各テーブルごとにゲストのカメラは一台のみ撮影OK」というパターンもあります。
ゲストのカメラでの撮影を制限する場合は、フォトラウンド開始前に司会からアナウンスしてもらいましょう。